先週金曜日は医療イノベーション神戸連携システム(MIKCS)の立ち上げ会を開催し、役員や事業運営方針等が決定されました。いよいよ医療現場を中心とした実質的な産学官連携が始まります。その後に、生命医学イノベーションの大学院講義を兼ねた講演会を行い、学内外から100名余りの参加と盛会でした。土曜日は神戸で、「プロトンポンプ阻害薬の軌跡から学ぶ新たな治療戦略」「潰瘍治療戦略」の講演をしました。潰瘍の治療もすっかり様変わりになりました。1980年以前は、入院安静、制酸薬しか手立てがなかったものが、胃酸分泌抑制薬が次々に開発され、潰瘍の治療が容易になり、ピロリ菌の発見から、ピロリ菌除菌治療により潰瘍の再発抑制が可能となりました。1981年卒業の私にとって、潰瘍治療の変遷がまさに私の経歴にオーバーラップしており、私にとって、潰瘍は思い入れの強い疾患の一つです。