日曜日に恩師川井啓市先生を偲ぶ会があり、多くの同門の先生方が集まり、いろいろ懐かしい話に盛り上がりました。学生時代、外科医志望の私が、川井先生に呼ばれ、外科医志望の私には先生は関係ないんですけどなんて失礼な話をしたところ、「診断の出来る外科医になれ!」と言われ、卒業後、大学で研修せずに、京都第二日赤で研修することになり、まず、消化器内科でレントゲンと内視鏡の研修を受けることになりました。その後、外科での2年目の研修が終わるころに、大学院に入りなさいと言われ、大学院4年間のうち、2年間そのまま日赤で臨床させていただけるのなら大学院に入りますと申し上げたところ、それでいいからと言われ、大学院に入学しました。そして、その1年後にアメリカに留学に行きなさいと言われ、何を研究するのか具体的に理解しないまま留学したり、今思えば、知らず知らずのうちに、外科から内科の方に向けさせられていたのだなあと思いました。1回目の留学が機会となって、2回目の留学に繋がり、いつの間にか研究の魅力に取りつかれ、今の私になったのです。川井啓市先生の笑顔の温和な遺影に、これまでのご恩に「ありがとうございました」と心の中で深く感謝いたしました。
今週は学外から第一線の研究者にお越しいただき、大学院講義やグローバルCOEの講演会のために、講演をして頂いています。一流の研究者が、試行錯誤した上に大きな成果を挙げてこられたことをお聞きすると、「研究はおもしろいなぁ」とあらためて感じました。私もがんばらないとね。