マニラにはこの8年間、ほぼ毎年行っていますが、年々進歩してきています。スラム街が少なくなり、高層ビルがどんどん増え、街もきれいに清掃されてきています。街を走る車も随分立派になり、年々新しく巨大なショッピングモールが出来ています。病院もどんどん整備されています。今回訪問したセントルークスメディカルセンターの新病院は約600床で、正面玄関にはドアボーイが警備を兼ねて立っており、病棟も多くが個室で、2人部屋も患者のプライバシーに配慮されていました。健診部門は完全に患者さんたちと区別され、出入りするエレベータまで分けられており、エレベータを降りるとHealth and Wellness Centerと示された立派な受付があり、受付奥にはホテルのラウンジのような一角があり、軽食や飲み物が用意され、健診後にくつろぐことが出来るようになっていました。


住民の健診に対する意識も高まっているようです。また、海外からも患者を受け入れるメディカルツーリズムも進めているようです。我が国の医療も、このままでは、欧米はもとより多くの新興国を含めて、国際競争から遅れをとってしまうような危機感を感じました。今回のマニラ訪問の目的であった神戸メディカルフェスティバル開催準備は、世界をリードする我が国の消化器医療、特に、私たちが展開している内視鏡治療及び機器開発のイノベーションを広く国際的にアピールするための一歩です。今後、昨年設立した神戸国際消化器内視鏡教育センター(I Get Kobe)で、海外から多くの内視鏡診療の研修生受け入れを進め、国際的イノベーションを展開していきたいと考えています。