先週土曜日は第6回神戸消化器クラスター研究会がありました。雨の中120名が集まりました。私が神戸に赴任して丸5年が経ち、5周年記念的な意味合いで森田助教から消化器内視鏡治療の現状と展望について、久津見特命教授からレーザー医療について、これまでの教室での成果をまじえて話をしてもらいました。特別講演として、東京慈恵会医科大学消化器・肝臓内科の田尻教授にNOTEs(経管腔的内視鏡手術)の現状と展望についてお話をいただきました。夢のあるお話で、若い先生方には刺激になったと思います。
今日は10年ぶりに上部消化管内視鏡検査を受けました。最近、ちょっと上腹部症状があり、気になっていたので、久しぶりに検査を受けることにしました。私自身ピロリ菌は陰性ですので、自分自身の主張として、ピロリ陰性者は胃癌にはならないと判断し、検査を受けていませんでしたが、ピロリ菌陰性でも、食道や胃噴門部の癌はチェックする必要もあると考え、検査することにしました。丁度、今日、6月末で、消化器内科の研修が修了する2年目の研修医の先生がいましたので、彼の研修修了試験として、私自身の検査を彼にしてもらいました。福井医科大学の時代も研修医の先生方に患者さんの胃内視鏡をしてもらう前に、私の胃内視鏡検査をしてもらっていましたが、5年ほど続けた後、さすがにしんどくなり、10年間ブランクになりました。今日の検査は合格点でした。彼は、私の逆流性食道炎、食道裂肛ヘルニア、十二指腸ポリープを見つけてくれました。私自身はがっくりです。たしか10年前は何も無かったのに---。これから、定期的に胃内視鏡を受けることにします。彼には、是非消化器内科に加わってもらいたいものです。
今日は夕方阪神レーザー研究会があり、阪大の工学部の先生方と、企業の方が来ていただき、先日の、ブタで行った世界初のレーザーメスを用いた内視鏡的粘膜下層剥離術の実験結果を検討しました。レーザーが開発されて今年で50周年になるそうです。私たちの取組は、これからのレーザーの新たな展開をもたらすものと信じています。そういう意味では、今年のブームである坂本竜馬にちなんで、今年を「レーザー維新元年」としようと、会で盛り上がりました。このような医・工連携、産学連携は、メディカルイノベーションには欠かせないものであり、異分野の集まりでの率直な意見交換は楽しいものであり、新しい発見のきっかけになり、大切に続けたいと思います。