今日は学生さんたちに対する消化器内科の説明会の日でした。朝から、何人のひとが来てくれるのか心配していました。消化器内科は、患者さんは多いし、内視鏡などの検査や治療が多くて忙しいし、がん患者さんを対象とすることが多く敬遠されているのではないかと思っていました。5〜6人は来てくれればいいかと思っていました。すると、久津見准教授が、「大勢学生が来るようです」と報告があり、計19名来てくれました。急いで説明の場所を教授室から講義室に変更し、消化器内科の現状と将来について話をさせていただきました。私たちは、日本一で、世界トップクラスの消化器内科学教室をめざして、臨床、教育、研究の3つの柱をバランスよく実践していることを紹介しました。胆・膵内視鏡検査・治療は久津見准教授を中心に年間600例を行い、量・質ともに日本トップクラス、国公立大学では最も多いかと思います。また、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)は豊永准教授と森田助教を中心に年間500例に達しようとしており、これも国立がんセンターに次ぐ例数ではないかと思います。また、神戸消化器内視鏡機器開発・教育センター(KEDDEC)を設立し、ESDの教育トレーニングや新しい内視鏡機器開発を行っていることを紹介し、このような施設を持っているのは神戸だけであることを説明しました。今後は、KEDDECをベースにして、内視鏡機器開発および教育を全国規模から世界規模へ展開することを紹介しました。さらに、臨床において、疾患の病態を理解する上には研究が重要であること、長い医師としての人生において、研究に没頭する期間を持つことは、キャリアアップのためにも欠かせないものであることを紹介しました。
私が意外に思ったのは、学生の方から、質問の中に「医局」「入局」という言葉が出てきたことです。新しい臨床研修システムが導入され、旧来の医局制度は崩れたはずですし、私自身、医局という考えが無いことを当初から宣言してきています。私たちは消化器内科が好きで、臨床、教育、研究をし、世界一の消化器内科学教室を目指している仲間です。私は、各人が大きな夢を見つけ、一生、その夢の実現に向かって仕事が出来るようなチャンスと場を提供していきたいと考えています。
説明会の後、食事を共にし、打ち解けた話が出来ました。私自身考えもつかないアイデアが出てきたり、若い人たちと話をするのは本当に楽しいものです。話は尽きず、2次会に三宮まで出掛け、ビールと餃子で若い人たちの将来の夢について語り合いました。
皆さん多数参加していただき、本当にありがとうございました。また、遅くまでお疲れ様でした。明日からまたがんばりましょう!