今朝は梅雨は過ぎて夏真っ盛りのような青空です。暑い日が続き夏ばて気味ですが、週末も大事な予定が入っており気が抜けません。日曜日は神戸大学の研修医試験です。面接を担当することになっています。「神戸大学を志望した理由は?」などとありきたりの質問をすることになるのでしょうが、自分自身の26年前を振り返ってみると、どうして今の自分にたどり着いたのか不思議な気がします。今の学生がどのような判断基準で自分の進路を決めているのか興味あるところであり、どのような人たちが神戸大学附属病院を志望してくるのか楽しみです。
歳をとると昔を振り返るといいますが、自分の26年前を思い起こしてみます。当時、消化器外科を志望していた私に、突如として公衆衛生学教室の川井教授から呼び出しがありました。川井教授は消化器内科の大家であり、当時としては斬新な複数科をローテートする研修を薦めておられました。私は「消化器外科志望ですので、この教室は私には関係ありません。」と大変失礼なことを申し上げた覚えがあります。ただ、大学内の希望していた外科が教授選考中で、方向性が定まらなかったこともあり、大学外での研修を考えていたため、ローテート研修は魅力であり、「これからは診断の出来る外科医にならなければいけない。」という川井教授の殺し文句に、入局を決意し、京都第二赤十字病院で研修することが決まったのでした。川井教授の方針の下、消化器内科、救急、麻酔、消化器外科と充実した2年間の研修が出来ました。出身大学を離れ、他大学出身の研修医との競争に揉まれた2年間は今の私の基礎になった貴重な経験でした。今の私に、このような指導力が発揮できるのか心配です。その後の経緯については長くなりますので、また後日紹介することにします。
今の臨床研修ではローテートは義務付けられ、教育システムも充実しており、その中で神戸大学の特徴、また、魅力ある神戸の消化器内科学教室を築き上げるため、全力を挙げて対応していきたいと考えています。