今日の新聞記事に私が日頃感じていたことがまさに指摘されていたので紹介します。「人口減少局面に入り、労働力の量の減少を質の高さで補うことが必要である。労働力の質の向上には大学で研究と教育が重要なカギを握っている。残念ながら、日本の大学には労働力の質を一層高めるだけの力がない。むしろ、現状の延長線上に見え隠れするのは、研究と教育の劣化である。大学がかかえる問題は3つある。資金不足、教員という人的資源の無駄使い、そして大学の構造と組織に関する戦略の欠如である。国からの大学予算の削減により、各大学は予算獲得のため研究や教育計画を必至に作文し、競争している。教職員という貴重な資源が、限られた予算の奪い合いに浪費される構図である。教員からすれば、研究と教育、そして予算のための作文と、すべての能力が強要されている。まるで千手観音のような活躍の期待に等しいが、そんな人材が多くないことは、民間企業をみれば容易に理解できる。つまり、大学の人材戦術は非現実的であり、教員の得意分野を見極め、生かすという基本が欠落している。大学本来の目的は何か、各大学や学部に人材と資金をどう配分して社会的な役割を発揮させるのかなど、企業でいう経営戦略の欠如でしかない。この欠如を放置すれば大学が劣化する。」。新年度を迎え新たな人材が加わり、彼ら若い優秀な人材の育成に大きな責任を担っています。彼らの持っている夢を実現すべく、今年度も頑張っていきたいと思います。