今日の日経新聞に興味ある記事を見かけました。「欧米からの技術輸入と安価な労働力による大量生産という、いまだに大半の日本企業が基盤とするモデルは、途上国企業との激烈な競争にさらされている。日本企業の利益率は、上昇基調にある欧米企業とは逆に、低下の一途をたどっている。なすべきは安価な労働力の確保ではなく、自前の技術開発力を基盤とする先進国モデルへの転換である。近年「アジア戦略」が花盛りだが、日本企業が競争すべきは欧米企業であって、途上国企業ではない。その場合、徹底した国際化が不可欠となる。技術先進国に共通するのは、国内市場に極めて多くの外国企業・外国人が参入し、そこで活発な国際競争が展開されている点である。日本企業同士、日本人同士の競争というぬるま湯に浸っていては、先進国モデルへの脱皮のための技術基盤は生まれ得ない。---」と記されていました。医療においても同じことが言えるでは---?と感じました。私たちのこれまで展開してきた多様化、グローバル化は間違っていないと自負しています。教室内に工学、農学、栄養学、薬学出身者が在籍し、国際交流も毎年20名以上の海外からの来訪者を受けています。今月からオランダから学生Bregjeさん(医学部4年生)が教室に来られました。また、本学の3年生の孟君(中国上海出身)が我々のところで1年半研究配属で来ました。研究分野もがん、炎症性疾患の基礎的病態解析を遺伝子解析からメタボローム解析まで展開し、臨床的研究では、疫学的解析から診断治療における臨床解析、さらに、バイオマーカー探索から医療機器開発と多方面に展開しています。私が赴任して約8年での成果です。丁度任期が後8年です。この8年で蒔いた種から芽が出てきたところです。これから大きく育てていきたいと思います。