先週金曜日には”The 5th Annual Conference on Asian Helicobacter pylori Infection and Gastric Cancer”をベトナムから3名、中国西安から1名を招聘し開催しました。アジアとの共同研究も順調に進んでいます。特にベトナムとの共同研究は、ハノイから来日しているブイ先生がベトナムのピロリ菌の遺伝子解析を進め、ベトナムのピロリ菌は日本に似た東アジア型であるが、日本とは異なった起源であることを明らかにしてくれました。ベトナムは日本と似て、南北に長い国で、北と南では胃癌の死亡率も異なり、北が南の約2倍多いという、興味深い現象が生じています。南北の違いを検討することは、ピロリ菌による胃発癌機構を解明する手掛かりになるものと期待されます。今後もアジア諸国との共同研究を進めて行きたいと思います。
先週、アメリカの消化器病学会から、今年5月に開催される学会のTopic Forum “Immunopathogenesis of H. pylori infection”の司会を務めるように依頼のメールが届きました。1984年から毎年欠かさず出席している学会で、大変光栄なことです。ピロリ菌の研究も今年で17年間続けてきました。多くの共同研究者のおかげで、ピロリ菌感染の病態解析において、私たちの仕事を世界に発信することが出来ました。今回の司会の拝命も、これまでの研究成果を認めてくれたものと喜んでいます。
段々と寒さも緩みだしてきたようです。土日は久しぶりにゆっくりすることが出来ました。