昨日は消化器内科の月曜日定例のカンファレンスで、豊永先生が内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)について話をしました。自分自身がどのようにESDを導入し、工夫してきたかを紹介してくれました。ESDをするに当たり、先達者の技術をしっかりと観察し、自分自身で実施し、症例を大切にし、自分で行ったESDを録画し、必ず見直しをし、反省の上で工夫をしていき、新たなデバイスを開発してきたことは、まさにScientistです。彼は、すばらしい技術である”Art”を”Science”として確立してきたのです。だからこそ、理路整然としてESDの手技を教えることが出来るのだと思いました。また、その根幹には「自分は患者さんのために内視鏡治療を極めたい」という信念があったからこそ実現したのです。彼は若い先生たちに、「モチベーションを持て」「世界一の消化器内科をめざそう」と熱いメッセージを投げかけてくれました。ESDを自分自身で約2000例を行ってきた圧倒的な実績からのすばらしい講演でした。
豊永先生が神戸に赴任してまだ1ヶ月半ですが、既に毎週コンスタントに8例のESDが行われるようになりました。特に、食道や大腸のESD症例が激増しています。豊永先生と森田助教のツートップで、今年の目標であった年間500例のESDは射程圏内に入ってきました。