このブログがどのような人に読まれているのだろうかと気になるところですが、遠方で病床に臥せっている旧友からブログを見て連絡をいただき、いろいろホームページのアドバイスを受けたり、教室に興味を抱いていただき、大学院を希望する人が連絡して下さったり、うれしい反面、「ブログを見ましたよ」と思いがけない先生方から声を掛けられ恥ずかしい気もします。
さて、今日は平成19年度の大学院の一次募集における入学試験です。当教室に6名受験します。面接は私ともう一人の他分野の先生でします。昨年感じたことですが、大学院を勧めた時はもう一つ研究のイメージが湧かずに入学を迷っていた人が、いざ入試で面接すると、将来へのしっかりした目標を持っていることが窺え、感心しました。今年の6名がどのような将来への希望を話してくれるのか楽しみです。このブログでも紹介したかと思いますが、自分自身のことを振り返れば、大学卒後3年目に恩師から突然大学院を勧められ、臨床が面白い最中に、研究には今ひとつ興味が湧かず、「このまま2年間臨床を続けさせていただけるなら大学院に入ってもいいですよ」なんて、生意気な意見を言ったことを覚えています。これまでも紹介したように、今年入学した大学院生の目覚しい進歩により、「自分の専門を定め、その領域で臨床に自信を持ち、さらに、個別のテーマを持っていて、そのテーマを学問的にも追究していくということが、真の専門医である。」という私の考えを確信することが出来ました。恩師は内視鏡の修行の真っ只中の当時の私に、「内視鏡はあくまで技術だ。単なる技術屋になってはいけない、しっかりとした学問的基礎を持て」と常に指導して下さいました。当時の私には恩師の真意を理解出来ないまま、恩師の言われるままに、大学院、アメリカ留学へと進みました。出来の悪い生意気な私に、卒後早い時期から、大きなチャンスをいただいたことを、今大変感謝しています。これから、私がどれだけ若い先生方にチャンスを与えることが出来るか、それが恩師への恩返しであると思って自ら鞭打ってがんばりたいと思います。
さあ、今日も暑いですが、がんばって東京、金沢と遠征してきます。